「世界一周に行こう！」と行っても、何から初めていいか分からないもの。そこで、旅の期間や予算から、実際のルート作りまでの手順を解説します。
この記事では、僕たちがマイルでファーストクラス世界一周特典チケットを発券した経験を活かして、「ANAマイルの世界一周特典航空券を活用する方向け」の記事ではありますが、LCC・鉄道・バスで旅にとっても、計画する上での共通点は色々とありますので、参考になると思います。
旅の目的やテーマをパートナーと話そう
まずは世界一周のテーマや目的をパートナーとじっくり話しましょう。（一人旅の方は自分と対話しましょう）
何のために、世界一周に出かけるんでしょう？
目的といっても難しいことではなく、「二人で楽しむこと」・「お互いを知り、絆を深めること」・「一生の思い出づくり」など、二人が大切に思うことを明確にしておくことで、何かあったときにでも初心に戻ることで最高の旅になると思います。
あとは、何かテーマがあれば面白いと思います。
「世界中のお金を集める」・「世界中の遊園地を巡る」・「自然世界遺産を見る」・「特徴のあるホテルを開拓する」・「世界中の電車に乗る」など、夫婦で楽しめるものだと、盛り上がるでしょう。
僕達の場合は「二人で楽しむこと」を目的にすることを二人で確認し、妻の第一希望「ハネムーンなので、安全なところに行くこと」をルールに決めました。もちろん、「旅行スキルの上達」も目的です。特別なテーマはありませんが、小さいテーマを3つ決めました。
因みに、僕は冒険好きなので、妻が行きたくない”ちょっと危険な国”へは、男友達と行ってもいいという許可をもらいました。
世界一周旅行の期間と予算はどれくらい？
旅行期間と予算を確認しましょう。
世界一周といっても、旅行期間はカップルにより様々です。2週間程度で地球をグルっと一周回るカップルから、1年以上をかけて地球の隅々までバックパッカーな旅をする夫婦もいます。仕事の関係で長期休暇を取り辛い場合は、日程もおのずと決まってくると思いますが、仕事を退職して時間がある場合は、予算との兼ね合いになってくると思います。
世界一周経験のある友人に旅行費用を訪ねたところ、平均的なバックパッカーで夫婦で一年300万円前後を目安にすると良いと教えられました。
僕たちの場合、あまり旅行期間が長すぎると疲れてしまうと考え、まずは2〜3ヶ月を目安に旅行するしました。予算は200万円で、1日2万円とざっくり予算を組むことにしました。
有り難いことにファーストクラスの航空券はマイルで費用がかからずに発券できたので、上記の予算には含んでいません。まだ世界一周できるマイルがあるので、一度帰国して行きたかったらオセアニアを中心にまた一周しようと話しています。
行きたいところ・やりたいことをピックアップ
まずは期間のこと、お金のことを一切考えず「世界で行きたいところ、やってみたいこと」を片っ端から紙に書き出しましょう。
全部書いたら「世界で行きたいところ、やってみたいことができる都市」を世界地図にペンで印をつけるとイメージが付きやすいです。そして、今回の旅で「絶対に行きたい・絶対にやりたい」項目がある都市は、目印をつけておきましょう。
僕の場合は、100円均一で世界地図を買ってきましたが、グーグルマップをいくつかに分割して印刷して利用するのもいいでしょう。
なかなかイメージができない場合は・・・
人間は「どこでも好きなところに行っていいよ！」と選択肢が多ければ多いほど、なかなかすぐに決めれない生き物です。かといって、「じゃ、僕が勝手に決めてあげるね！」と言われても嫌で、自分で決めないと納得しない難しさがあります。
さて、僕の場合はどうしたかというと、情報がないので、インプットしまくりました！
世界一周系の本を読みあさり、友人にお勧めスポット聞きまくり、旅行会社でパンフレットを30冊くらい持って毎日眺めてました。すると、新たに「アイスランド」に行きたくて仕方なくなりました！
季節を調べよう
旅行をするのに、旅先の季節を把握しておくことは重要です。
国内旅行で考えると、海水浴を楽しみたいのに1月の沖縄にいってもできませんし、ウィンタースポーツを楽しみたいのに8月の北海道に行っても雪がありません。避暑や観光、トレッキングが目的なら8月の北海道は最高ですが。
旅の目的によって季節は大きく影響し、訪れる国のベストシーズンはある程度決まっています。
例えば、ヨーロッパはオーロラやクリスマスマーケットが目的でなければ、一般的にベストシーズンである夏のほうが旅行のしがいがあるでしょう。逆に南半球に位置する南米やオセアニアは、北半球が冬のときに夏になりベストシーズンです。
一般的には「夏」のほうが旅行は楽しい（オーロラやウィンタースポーツが目的なら別ですが）ので、ざっくり５〜１０月は北半球、１２〜４月は南半球と分けてルートを組むと良いでしょう。
僕達の場合、一周目は南米とオセアニアは諦め、北半球の旅行を雪が降る前に回ることにしました。
海外危険情報をチェックしよう
※外務省／海外安全ホームページ
日本は世界でもTOP10に入るほどの安全な国。
日本人はお金持ちと思われているし、明らかに観光客と思われると、スリやボッタクリの標的にされやすいので注意。
命をおとしかねない地域もあるので、「外務省の海外安全ホームページ」の情報は随時チェックしましょう。
僕たちの場合は新婚旅行であり、大きい荷物を持ちながら、妻を守るために悪党と共と戦う（猛ダッシュ）という術は持ち合わせていないので、外務省が示す「レベル2：不要不急の渡航はやめてください」以上の国には立ち寄らないように、ルート作りをしました。
世界一周チケットの路線の探し方・特徴
（※スターアライアンスの世界一周航空券を元に解説しますが、ワンワールド等でも要領は同じです）
次に、スターアライアンスの就航路線を把握しましょう。
ANAの拠点空港は東京でそこから各地に路線が広がっているように、各社が拠点としている空港をまず把握しておくと、ルートが作りやすいです。
この項目は長くなるので、「スターアライアンスの拠点都市・ハブ空港ガイド」にまとめておいたので、参考にしてください。
「Star Alliance Map」を使って表示することもできますが、毎日就航していない路線やマイルで予約できない路線もありますので、今のところ”目安”として思っておいてください。楽しいツールですので、遊びんでみてください。
※例えば「バンコク」をクリックすると就航路線が表示される/star alliance map
世界一周航空券のルールをチェック
ANAマイレージで発券する世界一周特典航空券のルールをチェックしましょう。
公式ホームページには、
世界一周の旅程のみ、全旅程の距離（区間基本マイレージの合計。地上交通区間は移動マイルとして計算に含めません。）に応じて必要マイル数を算出します。太平洋、大西洋を1回ずつ飛行機を利用して横断する必要があります。ルートは東回り、あるいは西回りのどちらかで逆回りはできません。出発地と最終帰着地の間で最大8回の途中降機が可能です。（ただし欧州での途中降機は3回まで、日本国内での途中降機は4回までです。）また、出発国に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降になります。旅程は最大12フライト区間に加え、最大4区間の「地上移動・同じ都市での異なる空港間移動」が可能です。
※ANAウェブサイトではご予約になれません。ANAマイレージクラブ・サービスセンターにご連絡ください。
出典：http://www.ana.co.jp/amc/reference/tukau/award/tk/zone.html
と、たった5行で記載されているですが、正確に把握することでルート作りの幅が大きく広がります。
別ページで徹底的に解説したので、参考にしてくださいね。
鉄道やLCCの活用を考える
世界一周チケットで旅するからといっても、飛行機だけで移動しないといけないわけではありません。LCCや鉄道、バスを使って移動したほうが旅行の幅が広がります。
また、世界一周特典航空券の場合、実際に飛行機に乗った分だけ旅程の距離に含まれるので、地上移動を挟むことでマイルを節約することができます。また途中降機8回まで、フライト12区間までという制限もあるので、中〜長期旅行の場合、積極的に取り入れていくべきでしょう。
「ヨーロッパ周遊」・・・ヨーロッパは最もLCC、鉄道、バスが発達しているので、自己手配でもお得に楽しめます。
拠点となる空港から、LCCなら欧州内1万円でどこでも行けるようなイメージを持っていれば良いでしょう。
鉄道も事前予約をすれば、リーズナブルにスムーズに移動できます。乗り放題切符もあり、周遊旅行に便利です。
「アジア周遊」・・・アジアもLCCが発達しており、安価に周遊旅行が楽しめます。シンガポール〜バンコクのマレー鉄道も人気。
「アメリカ横断」・・・北米大陸の移動もLCCが多く飛んでいるので自己手配でも問題なし。日数に余裕があるなら、キャンピングカーやレンタカーを借りて、大陸を横断してみては？
※LCCは重い荷物がある場合、人間より荷物のほうが高くなるような航空会社もあるので、チェックしてから航空券を予約しましょう。
世界一周のルート一例
いくつかの世界一周モデルルートを知っておくと、ルートの作成がしやすいと思い、僕の方でいくつか作成したので参考にしてください。
これを見ればどれくらいのマイルが必要かもイメージできると思います。
世界一周ルートの作成
世界一周ルートの作成は、時間をかければかけるほど成熟します。なので、世界一周に行くことを決めたら、なるべく早く取り掛かりましょう。
手順としては、
①リストアップした都市でルートを組んでいき、区間マイルを調べる
⇒ルート作成には「book and flyツール」が必要不可欠なので、詳しい使い方をまとめています。
↓
②ルートを調整する
⇒引き続き、「book and flyツール」を使って、ルートを編集していきます。
ANA世界一周特典航空券の場合、「途中降機8回まで、フライト12回まで、地上移動4回まで」などのルールを考慮する必要があります。
また全旅程の距離によって、必要マイルが異なってくるので、LCCや鉄道を別途自己手配するなどし、ルートをブラッシュアップしていきましょう。
※短期間の世界一周の場合は、訪れる都市をある程度厳選する必要があります。1都市に3日の滞在と考え、2週間の旅程なら４〜5都市、1ヶ月なら10都市前後が目安となるでしょう。あれこれ行きたくなる気持ちも分かりますが、思い出が飛行機に乗ったことだけにならないように、あんまり欲張らないようにしましょう。
↓
③路線と空席を確認する
⇒ルートが固まってきたら、ANAマイレージの会員サイトにログインし、路線や空席があるか確認していきます。
空席の探し方の詳細は「こちらのページ」で詳しく解説しています。
↓
④さらにルートを調整する
⇒空席がない、就航路線がない、座席クラスがダウングレードするなど希望する便やシートがとれない場合や、何度も乗継する便しか表示されない場合、ルートや日程を再度調整していきます。対策としては、
A：日程を前後に変更する
B：違うルートで探す
C：自己手配する
などが挙げられると思います。
↓
⑤ルートを完成させる
⇒③〜④を繰り返し、ルートをブラッシュアップしていきます。根気のいる作業ですが、慣れてきてコツが分かってくると段々と楽しくなるはずです。
納得いくルートが完成したら、利用するフライトの「日程、便名、路線（東京〜ソウルなど）」をメモして完成です。空席状況は変動しますので、なるべく早くANAマイレージセンターへ連絡することをお勧めします。
※特典航空券発券後は、ルート、航空会社、座席クラスの変更はできませんが、空席がある場合、日程を変更することは可能です。出発前の旅程キャンセルは、1名3,000マイルで可能です。
まとめ
予算、期間、行きたい都市のリストアップ、スターアライアンスと世界一周航空券のルールなどを理解し、そしてルート作成し、空席の確認・・・。
はじめは希望便の空席がなかったりと、思うようにもいかないことも沢山あると思いますが、取り組めば取り組むほど、就航路線や特典航空券のルール、ファーストクラスやビジネスクラスが確保しやすい便や、ルート作成のコツが分かってきて、ああでもない、こうでもないと楽しくなってくると思います。僕も1週間、空き時間はルート作成だけに熱中していました！
短期間で世界一周する場合は、移動だけの旅行になっても困るので、あまり欲張らずに訪問都市を厳選して楽しむようにしましょう。
いくつかの世界一周モデルコースを例に、オリジナルルートを作成してくださいね。
